
前回は、ホンダの技術──
1.5Lターボや進化した四駆性能が、
実はアウトドアユースに最適なレベルまで進化している、という話をしました。
今回は視点を**「生活のリアル」**に戻します。
今のミニバン市場を見渡すと、
猫も杓子も「高級化」です。
- オットマン(足載せ)
- シートヒーター
- ふかふかのカーペット
- まるでラウンジのような内装
メーカーはこう語りかけてきます。
「これで家族も快適ですよね?」
しかし、現役の子育て世代として、
あえて言わせてください。
その「おもてなし装備」、
子育てのピーク時には
“邪魔”になる瞬間があります。
今回は、
カタログには載らない
「高級装備の弊害」と、
私たちが本当に求めている機能についてお話しします。
オットマンは「泥靴の標的」でしかない

上位グレードの象徴、
2列目オットマン。
大人が乗る分には、最高の快適装備です。
しかし、そこにわんぱくな3歳児が乗ったらどうなるか。
- 泥のついた靴で、容赦なく蹴り上げる
- ファミレスでもらったおもちゃを隙間に落とす
- 可動部のグリスで、おもちゃがベトベトになる
そのたびに、親は叫ぶことになります。
「こら! 足で踏まないで!」
「靴を脱いでから上げて!」
本来、家族をリラックスさせるはずの装備が、
「汚さないように管理する」という
新たなストレスを生んでしまう。
これでは、本末転倒です。
チャイルドシートの下で、空しく熱くなるヒーター

次に、2列目シートヒーター。
これも高級車の証ですが、
子育て世代の車には、後席に
- チャイルドシート
- ジュニアシート
が、ガッチリ固定されています。
分厚いクッションの下で座面が暖まっても、
その熱は子どもには届きません。
それどころか、
- 食べこぼしたお菓子
- こぼれたジュース
が隙間に入り込み、
ヒーターの熱で変な匂いを発するリスクすらあります。
子どもが成長して
チャイルドシートが外れる頃には、
車の買い替え時期が来ているかもしれません。
つまり──
高いお金を出して買ったその機能は、
一番使いたい時期に「死に体」なのです。
「快適」よりも「気を遣わない」が最大の贅沢
ふかふかのフロアマットも、同じです。
- 公園帰りの砂
- お菓子のカス
- 雨の日の泥水
高級な織物マットに入り込んだ砂は、
掃除機をかけても、なかなか取れません。
子育て世代が車に求めているのは、
ホテルのようなラウンジ空間ではありません。
求めているのは──
「多少汚しても、サッと拭けば元通りになる安心感」です。
子育て期に本当に必要な装備とは
- × 高級革シート→ ○ 撥水ファブリック
- × オットマン→ ○ 泥靴で上がれるステップ
- × ふかふかマット→ ○ 水洗いできるゴムマット
親にとって最大の贅沢とは何でしょうか。
それは、
子どもに対して
「汚すな!」と怒らなくて済む
精神的な余裕。
いわゆる
メンタル・バンド幅の確保ではないでしょうか。
結論:高級化への「逆張り」が必要だ
誤解しないでいただきたいのは、
今の高級路線(スパーダなど)を
否定しているわけではない、ということです。
- 子どもが大きくなった後
- 大人の送迎がメインの用途
こうした人にとって、
オットマンは素晴らしい装備です。
問題はただ一つ。
「子育て真っ最中の泥んこ世代」向けの選択肢が、
今のラインナップには欠けているという点です。
フェーズで選べるミニバンへ
- 高級で快適なスパーダ
- そしてもう一つ高級装備を削ぎ落とし、代わりに最強の使い勝手とわくわくゲートを与えた「道具としての車」
この2つは、
価格の上下ではありません。
人生のフェーズによる使い分けとして、
十分に共存できるはずです。
次回予告
【第7弾|商品設計編】
スパーダとクロスターは“上下”じゃない
“用途”で分けるべき
では、具体的にどうグレード展開すれば、
メーカーもユーザーも幸せになれるのか。
次回は、既存の
- AIR
- SPADA
に加え、
第3の選択肢として提案したい
「真のCROSSTAR(クロスター)」構想を語ります。


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