教師の目線から見た 効果的な学級経営の基礎:指示の出し方と子どもの動かし方の7ポイント

教える技術

私は大学で保育、幼稚園、そして小学校の教育について学び、小学校教員として10年以上の経験を積みました。さらに、双子の幼児の息子と乳児の娘の父親として、育休も取得し育児に専念しています。

私は10数年にわたり担任を務めてきましたが、初任者の頃は学級経営がうまくいかないことが多かったです。しかし、自分なりに工夫を凝らして学級経営に取り組んでいました。最近は担任から離れ、支援の形で他の先生の日々の授業をよく見る機会が増えました。

すると、下記のポイントができていないとクラスがザワザワしたり、うまく指示が伝わらなかったりしていることに気がつきました。

この記事を読んでいただくことで、学級経営を少しでも改善する手助けになればと考えています。授業改善をするより、下記のような指示の出し方と子どもの動かし方を学ぶ方が効果的です。

このポイント大事!!ってポイントをまとめたので、参考にしてもらえたらと思います。

はじめに

学級崩壊するクラスする理由はなんだと思いますか?

よく言われるのが、授業が面白くない!とはできる授業だ!と言われることがあります。

しかし、自分は指示の出し方と子どもを認める声かけだと思っています。

指示の出し方には明確さや適切なタイミングが求められ、子どもたちに的確な指示を与えることで学級経営をスムーズに進めることができます。また、子どもを認める声かけは彼らの成長や自己肯定感を促す重要な要素です。

これが、正しくできる教師のクラスが崩壊しにくいと思います。そのために必要なポイントをあげていきます。

終わった後まで指示を出す

子どもたちは、4月の最初にやる気に満ち溢れており、先生の指示がよく通ります。しかし、そんなクラスも指示された行動が終わるとザワザワし始めます。

その場面では、何をすればいいのかが決まっていないため、友達と話をしたり、遊び始めたり、立ち歩いたりといった行動をしてしまうことがあります。その結果、先生が注意しても、子どもたちは何をしたらいいのか分からなかったと感じてしまうことがあります。

このような事態を避けるために、指示されたことが終わった後の行動まで指示をすることが重要です。

例えば、

  • 終わったら読書をする
  • 終わったら〇〇ページの●番をしましょう
  • 終わったら自由帳を取り出す

などの具体的な指示が有効です。これにより、子どもたちに空白の時間が生じず、落ち着いて過ごすことができます。同時に、教師は他の子への支援にゆっくりと取り組むことができます。

「指示(お願い)→行動→認める」のサイクルに乗せる

この流れを一日に何度も狙って起こしましょう。具体的な例として、

名前を呼ぶと子どもが『はい』と返事をしたら、それに対して認める言葉をかけます。例えば、

  • 〇〇君に鉛筆を貸してと頼み、子どもが「どうぞ」と渡してくれたら、それに対して「ありがとう!助かった!」と感謝の気持ちを示します。
  • 前ならえと指示し、子どもたちが整列したら、それに対して「並べたね」と認める言葉をかけます。
  • 先生が話を始め、子どもたちが静かになったら、それに対して「静かになってくれて嬉しいな」と喜びを表現します。

このように、指示したら子どもが行動し、それに対して認めるというサイクルを意識して取り入れましょう。このアプローチになり、子どもたちの望ましい行動が増えていきます。(これをオペラント条件付けといいます。詳しくは『ほめる』と子どもが変わる理由説明できます?で書いてます)

ほめるの苦手!!という人は褒め上手になるための4つの観点+テク2選を読んでみてください!

教師が話をしている時には静かに

教師が話をしている時には、子どもたちは静かにすることが大切です。特に若手の先生にとっては、この点は絶対的なルールだと考えています。

私たちが友達と話をしているとき、相手の話を遮ることはあまり躊躇しませんが、上司の話を遮ることはほとんどありませんよね。子どもたちにも同じようなマナーを身につけさせましょう。そうすることで、子どもたちは先生を大切に思うようにもなります。

このようなアプローチによって、子どもたちが話を遮ることを抑制するだけでなく、理解を妨げることも避けられます。

ただ、子どもたちにとって難しい内容も含まれるかもしれませんので、話の途中途中に質問タイムを設けることが重要です。これにより、子どもたちは自分の理解度を確認し、疑問や不明な点を解消する機会を得ることができます。

声かけの比率は 望ましい行動8 ふさわしくない行動2

望ましい行動への声かけと、ふさわしくない行動への声かけの比率を意識することが重要だと考えています。

自分自身は、望ましい行動への声かけを8回、ふさわしくない行動への声かけを2回の割合で行っています。この声かけのバランスを保つことは、とても重要です。しばしば、私たちは子どものふさわしくない行動に目がいってしまい注意し、望ましい行動を放置してしまうことがあります。

子どもたちは、先生との関わりを求めています。(その為にふさわしくない行動もしていまします)なので、ふさわしくない行動に対して注意を行えば、ふさわしくない行動を強化してしまいます。望ましい行動を弱化してしまう結果となります。学級の崩壊につながる可能性があります。また、子どもたちにとっても、先生との関わりがふさわしくない行動に偏ることになります。

(これもオペラント条件付けといいます。詳しくは『ほめる』と子どもが変わる理由説明できます?で書いてます)

このような状況を避けるためには、ふさわしくない行動に気を取られても、まずは全体を見渡すことが重要です。その中で、ふさわしい行動をしている子に声かけを行います。そうすることで、周りの子どもたちにもふさわしい行動が伝わり、行動が変わっていきます。そして、必要な場合には注意をするというバランスが望ましいです。

大事なことは2回言うこと

大事なことは2回言うことが重要です。

学級運営において、『大事なことなので、一回だけ言います』という表現を使うと、担任自身が苦しむことがありますよね。私は『大事なことだから2回言うよ』と伝えています。

1回目は、全体への指導を意図して行います。そして2回目は、聞くことや集中が苦手な子への指導を意識しています。

2回言うことには以下のメリットがあります。

  • 子どもたちは1回目で全体像を掴み、2回目で詳細を理解することができる。
  • 子どもたちに過度なプレッシャーを与えずに、理解や記憶の定着を促すことができる。
  • 教師は一度で全てを理解させようとする必要がなく、子どもたちへの注意を分散することができる。

これにより、クラス全体の行動の正確性が向上し、肯定的な声かけを増やすことができます。

二人以上質問してくるなら全体で確認

同じ質問が複数の子どもから出た場合、それは教師自身の説明が不十分であったり、伝わりにくかったりする結果と考えられます。このような場合は、素早く修正することが重要です。

ただ個別に対応し続けると、キリがなくなり、本当に支援が必要な子どもたちに適切な対応をすることができなくなってしまいます。

全体で確認することによって、他の子どもたちも同じ疑問を抱えていたことに気づくことができます。そのため、効率的に質問に対応し、クラス全体の理解を促進することができます。

全体のペースは集中している子に合わせる

全体のペースは集中している子に合わせることが重要です。

クラスのペースがずれてしまうと、子どもたちの行動が乱れてしまう可能性があります。特に全体のペースに注目しましょう。集中している子を基準にして、作業が少し遅い子は待つようにします(ただし、待ち時間も適切な範囲で設定しましょう)。

しかし、集中していない子まで待ってしまうと、終わりがなくなってしまう恐れがあります。一度待ってもらったからといって、次回も長時間待ってくれるとは限りません。時間の経過を意識させるためにも、キリをつけることが重要です。時間を守る意識を養うためにも、しっかりとペースを守りましょう。

ただし、授業の難易度に関しては、集中していても学習が苦手な子に合わせて配慮することが重要です。難易度が高すぎると、学習の遅れを招く可能性がありますので、柔軟に対応しましょう。

全体のペースを合わせることで、クラス全体がスムーズに進み、個々の子どもたちの成長を促すことができます。

まとめ

学級経営における指示の出し方と子どもを認めることについて、重要なポイントをまとめました。学級経営の土台となるこの要素は、円滑なクラス運営や生徒の育成に欠かせません。

まず、明確かつ具体的な指示を出すことで、子ども達にはっきりと行動の方向性を示すことができます。また、指示の後には行動を認めることで、生徒の意欲や自尊心を育むことができます。

さらに、クラス全体のペースを集中している生徒に合わせることで、効率的な進行と時間管理を促すことができます。しかし、学習の苦手な生徒には適切なサポートを提供することも忘れずに行いましょう。

このような基本的なポイントを意識しながら、学級経営を行うことで、クラスの雰囲気がより落ち着き、生徒たちの学びや成長が促進されるでしょう。

学級経営においては、常に改善と工夫を重ねることが重要です。自身の経験と知識を基に、状況に応じた指示の出し方や子どもの動かし方を見極め、柔軟に対応していきましょう。

最後に

最後に、このブログが学級経営に役立つ情報や示唆を提供できていればいいなと願っています。一緒に頑張りましょう!

最後に、自分は、大学で保育・幼稚園も学習し、教員として困っていた時期教育・子育て・心理学・脳科学等を勉強することで成長できました。

その時の内容や今でも勉強した、育児や教育に生かせそうな内容をブログやTwitterで発信しているので、フォロー等してくださると嬉しいです。

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