【最終回】「ファミリーカーは嫌。でも必要」という層への解答。わくわくゲート復活が示す“高級化へのアンチテーゼ”

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これまで7回にわたり、廃止された幻の装備「わくわくゲート」について、あらゆる角度から検証してきました。

  • • 子育ての詰みポイントを回避する**「神機能」**であること。
  • • 敗因は非対称ではなく、それを**「隠そうとしたデザイン」**にあったこと。
  • • 今の「SUVトレンド」「ホンダの技術(四駆・1.5Lターボ)」**があれば、最強のギアになること。

理屈は出揃いました。 しかし、最後の壁は「本当にメーカーがそれを作れるのか?」という現実的な問題です。

最終回となる今回は、メーカーに対する具体的な「売り方」の提案と、なぜ今この車が必要なのかという、私たちユーザーの「魂の叫び」を書いて締めくくりたいと思います。

「カタログモデル」じゃなくていい。限定復刻という現実解

いきなり月販何千台というメイングレードとして復活させるのは、メーカーとしてもリスクが高いでしょう。過去のトラウマもあるはずです。

だからこそ提案したいのが、「台数限定」または「期間限定の受注生産」という形です。

ターゲットは明確です。 5代目ステップワゴン(RP型)を購入し、その便利さの虜になりながらも、乗り換え先がなくて困っている「わくわくゲート難民」たち。 そして、昨今のキャンプブームで「積載と汚れ」に悩み始めた新規のアクティブ層。

彼らに向けて、「WakuWaku Edition」あるいは「Real CROSSTAR」として、特別仕様車を放つのです。 数は追わなくていい。 「待ってました!」という熱狂的なファンに確実に届ける。

ホンダは本来、こういう「尖ったこと」をやってくれるメーカーだったはずです。 F1もやる、飛行機も作る。そのチャレンジ精神の一部を、ミニバンのバックドアに注いでくれるだけでいいのです。

「リセールバリュー」へのアンチテーゼ

今、ミニバン市場を覆っている空気があります。 それは「高級化」と「リセールバリュー(再販価値)」の呪縛です。

「高く売れるから、黒か白のボディカラーを選ぶ」 「リセールがいいから、使わないけど革シートとサンルーフをつける」 「汚すと査定が下がるから、丁寧に使う」

これ、本当に楽しいですか? 車は本来、人生を豊かにするための「道具」のはずです。 いつか手放すときのために、今の生活を縮こまらせるなんて本末転倒です。

わくわくゲートを備えた「泥んこ仕様」のクロスターは、この風潮への強烈なアンチテーゼ(反論)になります。

「傷がついたっていい」 「査定なんて気にせず、ガンガン使い倒す」 「それが家族の思い出になる」

ピカピカの高級ミニバンが並ぶショッピングモールの駐車場で、泥汚れのついたマットカラーのステップワゴンが、横開きドアから無造作に荷物を飲み込んでいく。 その姿は、どんな高級車よりも「人生を楽しんでいる」ように見えるはずです。

「ファミリーカーは嫌。でも必要」という層への解答

最後に、この車が救うのは誰か。 それは、「所帯染みたくないけれど、家族のためにミニバンに乗らなきゃいけない」と葛藤しているお父さん、お母さんたちです。

「送迎バスの運転手にはなりたくない」 「自分自身の『個』や『趣味』も大事にしたい」

そんな人にとって、既存のファミリーカーは「妥協の産物」でしかありませんでした。 しかし、アウトドアギアとして再定義されたわくわくゲート搭載車なら、話は別です。

それは単なる「便利な箱」ではありません。 「家族を大切にしながら、自分も遊ぶことを諦めていない」という、ライフスタイルの表明になります。

SUVの7人乗りは、3列目が狭すぎて実用的ではありません。 デリカD:5は素晴らしいけれど、毎日の買い物や送迎には少しハードすぎる。

その隙間を埋める唯一の存在。 「生活を支える快適性」「自分らしさを保つギア感」を両立できる車。 それこそが、復活したわくわくゲート・クロスターなのです。

結論:時代は追いついた。あとは出すだけだ。

全8回にわたる考察にお付き合いいただき、ありがとうございました。

わくわくゲートは、決して失敗作ではありませんでした。 あれは、「未来から早く来すぎたオーパーツ」だったのです。

時代は変わり、価値観は多様化し、アウトドアは文化になりました。 今なら、あの縦線は「ノイズ」ではなく「勲章」になります。

ホンダさん。 私たちは、準備ができています。 あとは、そのドアをもう一度開けてくれるのを待つだけです。

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