円を刷ったら破綻?──海を見ずに考えていないか

積極財政

選挙が近づくと、必ず聞こえてくる言葉があります。

「それは財源がない」「円を刷ったら日本は破綻する」

当たり前のように使われるこの言葉ですが、

この前提が正しいかどうかで、投票行動は大きく変わります。

この記事では、

特定の政策や政党を評価する前に、

判断の土台になる「財政観」だけを整理します。


「刷ったら終わり」という前提は、どこから来たのか

多くの議論は、無意識のうちに次の前提で進んでいます。

  • 国のお金は限られている
  • 使えば無くなる
  • 円を刷った瞬間にツケになる

この感覚、どこかで見覚えがあると思いませんか。

そうです。

家計の感覚です。

家計では、

お金は稼がなければ増えないし、

使えば減ります。

でも、その感覚を

そのまま国に当てはめてしまうと、

多くのことが見えなくなります。


日本円は、日本が発行している通貨

まず、事実として押さえておくべきことがあります。

日本円は、日本政府が発行している通貨です。

これは思想でも意見でもなく、

単なる制度の話です。

この前提に立つと、

国が円を出す行為は、

次のように考えることができます。


海の水の例えで考えてみる

国が円を出すというのは、

海から水をすくって配るようなものです。

配られた水は、

誰かが使えば、

巡って、また海に戻ってきます。

ここまでは、

多くの人が「まあ、そうかもしれない」と思えるはずです。

ところが、今の議論では、

こんなことが言われています。

「少し水をすくったら、もう無くなる」

「このままじゃ、海が干上がる」

でも現実には、

目の前に、こんなにも海が広がっている。

それなのに、

バケツ一杯すくっただけで

「もう終わりだ」と言われている。

これは、

量のスケールを完全に見誤った議論です。


問題が起きるのは「お金」ではない

もちろん、

海にも限界はあります。

ですが少なくとも、

「少しすくった瞬間に干上がる」

そんな話ではありません。

では、

本当に問題が起きるのはどんなときか。

それは、

  • モノが足りない
  • 人手が足りない
  • 生産や供給が追いつかない

こうした現実の制約を超えたときです。

つまり、

制約は「円」ではなく、

現実の供給力にあります。

円を刷りすぎれば、

問題が起きることはあります。

しかしそれは、

結果をどう管理するかの話です。

最初から

「使うな」と言う話ではありません。


包丁の例えで考えると、もっと分かりやすい

包丁は、

人を傷つけることもできます。

でも、だからといって

「包丁を使うな」とは言いません。

正しく使えば、

美味しいご飯を作れる。

人を幸せにすることもできる。

円も、まったく同じです。

刷りすぎれば問題は起きうる。

でも、

刷るという行為自体が悪なのではない。

大事なのは、

使うか使わないかではなく、

どう使うかです。


政治で本当に問うべきこと

「円を刷ったら破綻する」

この前提を置いたままでは、

減税も、給付も、教育も、投資も、

すべてが「無理」で止まってしまいます。

しかし、

政治で本当に問うべきなのは、

  • 刷るか、刷らないかではなく、
  • 何に使うのか

です。


最後に:あなたは何を見て判断しますか

あなたは、

  • 海を見て判断しますか?
  • それとも、バケツだけを見て判断しますか?

この問いへの答えで、

政策の見え方も、

投票の判断も、

大きく変わるはずです。

この記事が、

その「前提」を一度立ち止まって考える

きっかけになれば幸いです。


補足

※本記事は特定の政党や政策を支持・批判するものではありません。

投票判断の前提となる「考え方」を整理することを目的としています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました